つれづれなるままに美術館へ 2016年晩秋編

December 15, 2016

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たまにはWebから離れたお話を。

 

以前どこかで現代アートは「見ることそのものの意味を問いかける」という解説に触れて以来、作品との向き合い方が変わったような気がしています。「見たい」と言う気持ちはもちろんありつつ、「見たい」と思った作品と向き合ったとき、自分はどう反応するんだろうということが楽しみです。

 

さて、茨城県北芸術祭に行ったら、他にもいろいろ観たくなってしまいました。

そこで、気になる展覧会に出かけてきたのでつれづれなるままにご紹介します。

どちらもまもなく終了の展覧会です。2016年の最後にぜひ。

リアルを越えるとはこういうことなのか…。

 

 ここ数年、浮世絵や江戸絵画の展覧会が数多く開かれていますね。今年だけでも『広重ビビッド』『俺たちの国芳 わたしの国貞』『若冲展』などなど。どの展覧会もたくさんの人が集まっています。つい先日は、両国に『すみだ北斎美術館』も開館しました。

 

円山応挙も江戸中期に活躍した画人の一人。写生を重んじ、繊細でやわらかくどこか控えめ。でも引き込まれるチカラを秘めた絵を描く人というイメージを持っています(個人の感想です)。

 

根津美術館で開催されている『円山応挙「写生」を超えて』では、国宝『雪松図屏風』やポスターにあしらわれている重要文化財の『藤花図屏風』をはじめ、初期から晩年までの作品が集まった展覧会。

 

ひとつひとつの作品を見るにつれ、描く対象への強いまなざしと細かい筆致に心奪われていきます。圧巻だったのは『雪松図屏風』(こちらは前期展示のため公開は終了)。いつまででも見ていられる、すごい作品に出逢うことができました。

 

絵である以上、生あるものを写す「写生」であっても、それ自体はリアルではない。でもそれゆえに、リアルなもの以上に人のココロを捉えて放さないということが生み出されることがあるということを体感できる展覧会でした。東京・青山の根津美術館(http://www.nezu-muse.or.jp/)で今週末12月18日までの開催です。

風が「見える」空間ってどうして居心地がいいんだろう…。

 東京湾を望む地に建つ横須賀美術館で開催中の『新宮晋の宇宙船』を見てきました。美術館の前の広場には、青空と青い海に映える黄色いキャンバスを張ったオブジェが、海風を受けてゆらゆらと動いています。風を受けて動くだけではなく、ひとつの動きが次の動きを生み、さらに次の動きになる。不思議でやさしさを感じる動きの作品が館内に居心地のいい空間を作り出しています。

 

新宮晋さんは、このような風を受けて動いたり、水の流れで動く彫刻を創り出すアーティスト。日本とパリにアトリエを構え、日本だけでなく、ヨーロッパでも作品が設置されているそうです。兵庫県には、新宮さんの作品を集めた『新宮晋 風のミュージアム』があるとのこと(行きたいっ)。

 

ゆらゆらとした動きを眺めながら、このゆったりとした時間の流れる居心地のいい空間に身を置いて、身の回りにある自然を感じることが、その先にある環境やエネルギーのことと向き合う一歩になるのかなと思ってみたりしました。

 

『新宮晋の宇宙船』は、横須賀美術館(http://www.yokosuka-moa.jp/)で12月25日(日)まで開催しています。横須賀はちょっと遠そうですが、クルマで3時間かからないくらい。おすすめです。

 

 

横須賀美術館には、『週刊新潮』の表紙絵を描き続けた画家、谷内六郎のギャラリーがあり、かわいらしくノスタルジックな作品を見ることができます。また、『新宮晋の宇宙船』期間中は、美術館に併設のレストランで、作品をイメージしたデザートも楽しめます。

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