【 フォントのはなし2 】オリジナルフォントの魅力

高速道路の看板を見ると、ちょっとワクワクしませんか?

独特の文字が独自の世界観(高速道路ワールド)を生み出し、遠くへとつながる道へと誘う(ちょっと大げさ)。

いまではさまざまなフォントを目にする機会が増えましたが、中でも個性の際立った文字を見かけると、目に留まることはもちろん、なんとなく引き込まれてしまうことがあります。

今回は、そんなフォントを3つ紹介してみたいと思います。

独特のゴシック体 高速道路の文字

というわけで、ひとつめは高速道路の文字。高速運転でも見やすいように作られた「公団ゴシック」。絶妙なバランス感と、それゆえのゆるさ。高速道路を高速道路らしくしている「魔法の文字」です。

「東京湾アクアライン」と「京葉道路」とでは「京」の字のデザインが違いますね。

公団ゴシックはその都度文字がデザインされています。なので、すべての文字があるわけでもなく、また、文字の並びも考慮されているため、同じ文字でも使われ方でちがった形になっているようです。

その都度その都度作るのは大変、ということで、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、新しい看板では公団ゴシックは使われなくなっています。上の写真でも「圏央道」のところは昔ながらの高速道路の文字ではなくなっています。あの文字がなくなってしまうのはちょっと寂しい…。

そんな方に朗報。公団ゴシックを再現したフォントを作ってくれている方がいらっしゃいます。あくまで個人で楽しむためのものではありますが、高速道路の文字が好き!という方はぜひダウンロードしてみてはいかがでしょうか。

GD高速道路フォントJA(5r4ce2『高速道路の文字を再現しよう計画』)

http://www.hogera.com/pcb/font/

うまく言葉にできないのだけどなんかいい京急の文字

毎年2月。三浦海岸桜まつりの時期だけ、さくら色になる三浦海岸駅の看板。

※ 桜といっても「河津桜」なので早めです。

この斜めの感じと、絶妙に加えられる曲線美。かわいらしさ、未来っぽさ、なつかしさ。見る人によって印象も変わる文字。駅名標を見るだけで「京急だっ!」と認識されるオリジナルフォントです。

京急といえば、品川から羽田空港、横浜、横須賀、逗子、葉山、三崎を結ぶ鉄道。ステキな街を結ぶだけあって、文字が作り出す特別感が京急沿線を彩るのっていいなと思います。

ちなみに、前回はJRの駅名標の文字について書いてみましたので、よかったらこちらもご覧ください。

【 フォントのはなし 】文字ひとつで印象が変わる!JRの「駅名標」をくらべてみました

伝統とブランドは手が作り出すもの 小田原鈴廣の文字

小田原の名物「かまぼこ」の老舗「鈴廣」。箱根駅伝の小田原中継所としても知られています。

鈴廣のロゴや商品パッケージの文字は「人の手」を感じる文字です。伝統を守る老舗としての雰囲気をもちながら、温かみと親しみやすさも感じます。これらの文字は版画で作られているのだとか。なんとなく「江戸」を感じるのも、そんな作り方のプロセスによるものなのかもしれません。

伝統を守るのは「人の手」。その雰囲気を出すだけでなく、パッケージや広告を実際に「人の手」で作っている。だからこそのブランド力というのが生まれるのかなぁと思ったりもします。

文字の個性 = そのものの個性

鈴廣の例を考えてみると、人の手から生み出される文字が企業やブランドの個性になっていると言えます。これは、手書きの文字がその人の個性を表すようなもので、オリジナルのフォントだからこそできるブランディングと言ってもよいかと思います。

ヴィレッジヴァンガードや書店などで注目された手書きのポップもしかり、他にはない文字によるPRというのは、大々的な手段ではないかもしれませんが、じわじわとココロに響く方法かもしれません。

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